ラシュシュブログ

金相場 平成27年度 最高値 5,392円

金相場

平成27年1月23日

1gが5,392円

の高値となりました。

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いまや地下3000メートルまで掘らないと出てこない金

まず統計的にいうと、有史以来、人類が採掘した金の総量は約17万トン。といってもピンとこない人が多いので、「五輪公式プール3杯半」と説明しています。あと、どのくらい埋蔵量が残っているかというと、(地球上をくまなく探査することは不可能で正確な数字はありませんが)おおよそ7万トン前後といわれています。プール1杯半より少し多い程度です。

この埋蔵量は今後、新たな発見で増える可能性があります。ただし、ここが重要なポイントですが、どこに埋蔵されているかが問題なのです。まず露天掘りで掘り起こされた浅い金鉱脈などはとっくに採り尽くされ、現在は開発が進み、成熟期に入っています。

南アフリカの場合、地下1000メートル、2000メートルとモグラみたいにひたすら掘り進み、いまや地下3000メートルまで深く掘らないと、まともな量は出てきません。2010年、チリの鉱山で労働者が閉じ込められる事故がありましたが、あれで地下700メートル程度。金は、その4倍深く掘らないとまともな量は出てきません。よって、この10年で金の生産コストは5倍以上に急上昇しているのです。

そこは灼熱地獄。大量の設備投資が必要に

私も金鉱山に入ったことがありますが、地下1000メートル越えると高湿度の灼熱地獄ですよ。仕事上やむなく体験しましたが、もう二度と行きたくありません(笑)。大量の汗をかくので裸になり、全身をゴム長靴のような作業服で覆います。そして、現場までエレベーターを乗り継いで約30分。2000メートル、3000メートル級のエレベーター、換気・冷房設備、そして緊急救助用のシャフトなど、とにかく、とてつもない設備投資が必要なのです。

そもそも、金鉱脈を探し当てるまでに相当なお金がかかりますからね。まず、金がありそうな1キロ程度の長さのエリアを特定し、そのエリア内で幅50センチ程度の金鉱脈を探し当てるので、そうそう容易なことではありません。それでも陸から掘り進めれば、まだいいほうです。

 

ブログ担当 天夢天夢